こんにちは、パニック障害当事者として情報発信をしているハルです。
今日は、パニック障害を友人や知人に打ち明けたときの経験をもとに、周りのリアクションや、言われて嫌だった言葉についてお話しします。
「こういうとき、なんて言ったらいいの?」とネットで情報を探している方も多いと思いますが、当事者である私自身の考えや気持ちをお伝えできればと思います。
※この記事は、あくまで私個人の経験に基づいたものであり、医療的なアドバイスではありません。パニック障害を抱える誰もが私と同じ考えを持っているわけではないことをご了承ください。
当事者が「嫌だ」と感じた言葉ランキング
1. 「メンタルの病気なんて病気じゃない」

これが、私にとって一番辛かった言葉です。言われたときの友人の顔も、嫌な気持ちになった瞬間も、今でもはっきりと覚えています。
メンタルの病気は、まだまだ世間一般には十分に理解されていないんだなと感じました。この言葉は「あなたの辛さは大したことない」と言われているように感じてしまい、とても苦しかったです。今、その友人とは縁を切っています。
2. 「強くならなきゃ」

これは、私の親から言われた言葉です。応援してくれている気持ちはありがたいと感謝しています。
しかし、パニック障害になったのは、自分の身体が限界を超えて頑張りすぎた結果でもあります。「強くならなきゃ」という言葉は、逆に「もっと頑張れ」と追い立てられているようで、かえって逆効果になってしまいます。
この言葉をかけてもらうよりは、「大丈夫だよ」と、今の自分をそのまま受け入れてくれるような言葉が欲しかったです。
3. 「それって治るの?」

私の友人から言われた言葉です。
治る、治らないということよりも、まずは「今、辛い」というこの現状を肯定してほしいんです。もちろん、将来的に治るかどうかは大事なことですが、発作が起きているときは、そんなことを考える余裕はありません。
それよりも、ゆっくりご飯を食べたり、一緒に深呼吸をしたりしてくれる友達の方が、ずっとありがたい存在です。
パニック障害は、完治する人もいれば、なかなか治らない人もいます。「治るの?」と聞かれると、治ると信じて頑張っているのに、治らない可能性を突きつけられているような気持ちになって、正直つらいです。
言葉以外でつらかったこと

言葉ではありませんが、距離をとられてしまうことが、個人的には一番悲しくて辛いです。
「精神的な病気の人とは関わらない方がいい」「この人は危ないかも」と思われて、距離を置かれることがあります。世の中では、精神障害者が「社会に貢献できない」と見なされ、利用価値がないからと離れていく人がいるのは、本当に悲しいことです。
誰もが、いつ精神的な病気になるかわかりません。私も自分がパニック障害になるとは思っていませんでした。そういう人を「社会から弾き出す」ような考え方は、とても悲しいと感じます。
むしろ言ってほしい言葉
1. 「死ぬわけじゃないんだから大丈夫」

これは、ネット上では「言わない方がいい」とされている言葉ですが、私はむしろ言ってほしいと思います。
パニック発作は、本当に「死ぬかもしれない」と感じるほど恐ろしいものです。心臓が止まる、意識がなくなる、この世の終わりだ、と感じるほどの恐怖に襲われます。
でも、医学的にはパニック発作で命を落とすことは、ほとんどありません。この恐怖を乗り越えるためには、「大丈夫、死ぬことはないから」と現実に引き戻してくれる言葉が、とても効果的です。「ああ、これは脳がバグって感じている恐怖なんだ。死ぬわけじゃないんだ」と思い出せるようになれば、少し気持ちが楽になります。
ただし、「どうせ死なないでしょ」と馬鹿にしたような言い方や、「意味ないじゃん」という雰囲気で言われるのは嫌です。
2. 「一緒にいるから安心して」

これが、私にとって一番嬉しい言葉です。
パニック発作が起きているとき、人は本当に心細く、孤独を感じます。だから、たとえ赤の他人でも、ただ**「一緒にいる」と伝えてくれるだけで、とても心強く感じます**。孤独ではないんだ、大丈夫なんだ、と思えるからです。
3. 「深呼吸して」

パニック発作が起きそうになったり、実際に起きてしまったとき、まずできることはこの2つです。
- 深呼吸をして自分の意識を取り戻す
- 精神科で処方された頓服薬を飲む
特に、深呼吸は重要です。発作中は呼吸を忘れてしまったり、過呼吸になったりすることがあります。一緒に深呼吸を促してもらうことで、気持ちを落ち着かせ、症状を和らげることにつながります。
私が一番してほしいこと

もし、身近な人がパニック発作を起こしそうになったら、ゆっくりと声をかけて、寄り添ってほしいです。
身近な人なら、まず「薬と水、ここに置いておくね」と伝え、優しく手を握ったり、背中をさすってくれると嬉しいです。
第三者であっても、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれるだけで、とても感謝します。たとえ感謝の言葉を述べる余裕がなくても、心の中では「ありがとう」と思っています。私も、駅のホームや電車でつらそうな人を見かけたら、声をかけるようにしています。
このブログを読んでくださっている時点で、あなたはパニック障害に関心を持ち、「理解しよう」としてくれているのだと思います。そのことに心から感謝しています。
もし、あなたの周りに私と同じような経験をしている人がいたら、この記事がその方の回復を支えるヒントになれば幸いです。
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