こんにちは、ハルです。
今からちょうど1年前、私は心療内科の診察室で、初めて「不安障害」という言葉を告げられました。それまでの数ヶ月間、漠然とした不安、突然の動悸、息苦しさに悩まされ、「このままどうなってしまうんだろう」という恐怖と闘う日々でした。
診断された時は、正直、少しホッとしたのを覚えています。「あぁ、これは気のせいじゃなかったんだ」と、自分の苦しみがちゃんと名前のついた病気だったと知ることができて、なんだか肩の荷が下りたような感覚でした。
でも、それからが本当の始まりでした。今回は、診断を受けてからのこの1年間で、私がどのように不安と向き合い、付き合い方を変えていったかについて、正直に話したいと思います
診断後、私が最初にぶつかった壁

診断を受けた後、私はまず「治さなきゃ」という焦りに襲われました。不安障害について調べまくり、治る方法や改善策を片っ端から試しました。
でも、これが大きな間違いでした。
「これをやれば治る」というマニュアルを探し求めていた私は、少しでも効果がないと感じるとすぐに諦めて、次の方法に手を出していました。結果的に、何一つ身につかず、焦りだけが募っていきました。
そして、一番辛かったのは「完治」という言葉に囚われていたことです。不安が少しでも戻ってくると、「ああ、やっぱり私は治っていないんだ」と落ち込み、自己嫌悪に陥る。まるで、不安という敵と毎日戦っているような感覚でした。このままじゃいけない、そう気づいた時、私は少し立ち止まって、これまでのやり方を見直すことにしました。
不安と「戦う」のではなく「付き合う」という視点へ

私が考え方を変えるきっかけになったのは、ある本で読んだ「不安をなくすのではなく、不安がある自分を受け入れる」という言葉でした。最初は意味がわからなかったのですが、何度も読み返すうちに、少しずつ心が軽くなっていくのを感じました。
そこで私は、「不安と戦う」ことをやめ、「不安と付き合う」ことを意識し始めました。具体的に私が変えたのは、以下の3つのことです。
- 不安を「敵」から「客観的な存在」に変える これまでは、不安が襲ってくると「なんでこんな気持ちになるんだ」と自分を責めていました。でも、ある時から「ああ、また不安がやってきたな」と、まるで他人事のように観察するようにしました。例えば、動悸が始まったら「心臓がドキドキしているな」と実況中継してみるんです。そうすると、不思議と不安に飲み込まれそうになる感覚が和らぎました。
- 「完璧」を目指すのをやめる 私の不安の原因の一つは、完璧主義だったことです。すべてを完璧にこなさないといけないというプレッシャーが、いつも私を苦しめていました。でも、この1年で、完璧じゃなくてもいい、70点でも合格、と自分に許可を出せるようになりました。完璧じゃない自分を受け入れることで、心がずいぶん楽になりました。
- 「今の自分」を肯定する 以前の私は、未来の不安ばかり考えていました。「もしこのまま治らなかったらどうしよう」「将来どうなるんだろう」と、まだ起こってもいないことに怯えていました。でも、不安を感じているのは「今」の私です。だから、まずは「今の私は、不安と闘って、よく頑張っている」と自分を肯定するようにしました。
私の心を軽くしてくれた3つの習慣

これらの考え方の変化に加え、日常生活で小さな習慣を3つ取り入れることで、私は少しずつ不安との付き合い方が上手になっていきました。
- 紙に書き出す「感情日記」 漠然とした不安を頭の中でグルグル考えていると、どんどん大きくなっていきます。私は、その日の不安な気持ちや、嬉しかったこと、どんな小さなことでもいいから紙に書き出す習慣をつけました。自分の感情を文字にすることで、客観的に見られるようになり、不安の正体が見えてくることもありました。
- 「5分間だけ」の瞑想 瞑想と聞くと少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、私がやっていたのは「ただ呼吸に意識を向ける」だけです。朝起きてベッドの上で5分間、ゆっくりと息を吸って、ゆっくりと吐く。これだけですが、心が落ち着き、その日の始まりを穏やかに迎えることができました。
- 「あえて」不安と向き合う時間を作る これは少し逆説的かもしれませんが、毎日決まった時間に「不安を感じる時間」を5分だけ作るようにしました。その5分間は、自分が抱えている不安をすべて出して、とことん向き合います。そうすることで、それ以外の時間は「不安を感じる時間じゃないから」と、気持ちを切り替えやすくなりました。
最後に、今不安を感じているあなたへ

不安障害と診断されてから1年。私はまだ、不安が完全に消えたわけではありません。時には、またあの頃のような漠然とした不安に襲われることもあります。
でも、大きく変わったのは、その不安に飲み込まれなくなったことです。不安は私の一部であり、それを抱えながら生きていく方法を、少しずつ身につけている最中です。
もし今、あなたが不安の渦中にいるのなら、自分を責めないでください。あなたは何も悪くない。そして、一人じゃない。
不安と戦うことをやめて、自分のペースで、少しずつ不安との付き合い方を変えていけば、きっとあなたも穏やかな日々を過ごせるようになります。私がそうだったように。
これからも、このブログで私の経験をシェアしていきたいと思っています。
一人じゃないから、大丈夫。
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